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ポットの形にこだわらない(1)

ポットの材質を考えてみたので、次はポットの形を考えてみたいのですが、そもそも、ポットってそんなに奇抜な形のものってあるでしょうか?

星型のポットとか卍型のポットとか見たことある人なんていますか?(笑)

そういう意味で何を選んでも一緒じゃないかと思ったりするのですけど。


さて
ポットの形について調べていくと、大体二つの記述に当たります。

①丸いポットの方が保温効率がよいのでお湯が冷めにくくお茶が美味しく入る

②丸いポットの方が対流が起こりやすく茶葉がよくジャンピングするのでお茶が美味しく入る

 

どちらも「本当?」と疑ってみる以前に形以外の要素でお茶の味を語っているのが不満です。
①は温度、②はジャンピングですね。

それは「温度が」あるいは「ジャンピングが」味に影響を与えるかどうかということであって「ポットの形」の影響ではないでしょう。

ただ、そこで思考が止まってもいけないので続けてみます。

 

 

まず温度から考えて見ます。
そもそも「高温で淹れた方が美味しい」とは限らないのですが、それはまた別の機会に考えることにして、ここで理系人間としてはあえて「理想モデル」というものを取り出します。

つまり

ポットの厚さが0
蓋の継ぎ目やツマミなど凹凸なし
満水時に上部に隙間もなし

 

おおよそ現実にはありえないのですが、要するに「そういう形のお湯」が存在するとみなして考えます。

 

こういうモデルで、内容量が300mlだとすると。

このお湯の形が
球の場合は半径約4.16cm、表面積約218平方cmになります
立方体の場合は一辺約6.7cm、表面積約269平方cmです

 

それでこれらの表面から放熱すると考えれば良いわけですが、本来なら底面はテーブルに触れているので影響が異なります。

(球の場合点なので影響なし=全面から放熱)

今回はメンドクサイので全部同じってことにしてしまいましょう。

 

すると、表面から平均的に放熱すると考えた場合、269/218で立方体は球より約1.23倍冷えやすいことになります。

 

そこで、ポットの中のお茶がどれくらい冷えるのかというと、リンアンさんの実験結果をお借りして、(ポットをお湯で暖めて抽出した場合)95℃から始まって6分後に90℃くらい、約5℃下がることが分かります。

 

私などは茶葉淹れっぱなし20分抽出オッケーという変人ですが、一般的には3~5分の抽出で飲むのでこの範囲の考察で良いと考えます。


ということは、立方体が球より1.23倍冷えやすいとしても、5℃のところが6℃下がるくらいですね。

 

「1℃の差で問題になるくらい味が変わるんですか?」

 

と聞いてみたいと思いますが、厳密に言えばまったく影響がないとは言えないので味は変わることでしょう。ただし、それが分かるか分からないかということになったら、私は「分からない」と断言します。

 

なぜなら
・いつも100℃で沸騰させているとは限らない
・気圧(標高)によっても温度(沸点や冷えやすさ)が違う
・気温や湿度によって冷え方が違う

など、コントロールできない要素で1℃程度の差はすぐに生まれるからです。

 

それで、これらの条件の影響を避けてできるだけコントロールするために
・ポットをお湯で温める
・マットとティーコジーで保温する
という手順が推奨されているわけですよね。

 

そうやって温度を管理する限りポットによる温度変化は味に影響しないといっても過言ではないと思います。

つまり温度を基準に考えると「ポットの形は無視してかまわない」という結論になります。

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